実験動物 螺旋思考 2010-09-28 [螺旋思考]
定期健康診断で、便に潜血があって引っかかり、昨日、大腸内視鏡検診に行ってきた。ここニ三年、健康診断で常に「要精密検査」になってしまう。諦めて来年からは端から人間ドックを選択しよう。はっきり云うけれど、僕は病院が怖いので、長時間あの空間に居ることはできれば避けたいのだけど。注射で血を抜き取られるのが最も怖い。あれ、けっこう余分に取るよね? なんで? サンプル菅に入る分だけでいいじゃないか。そして、これは確率論だということはわかっているけれど、針が神経をクリーン・ヒットしたときは本当にものすごく痛い。看護師さんのせいじゃないことはわかっているけれど、「うにゃあああ痛いいいいへたくそおおおお」と思ってしまう。
例によって話がそれた。大腸内視鏡検診。
朝一で病院へ行って、ニフラックという整腸剤を2リットル、2時間かけて飲むように指示された。ニフラックはほのかなグレープフルーツ味で、少し塩気があって(塩化物なんだろうか、生理食塩水に近いのかな?)、微妙にゲル状。冷えていた最初の頃は苦もなく飲めたのだけど、だんだんとその塩味が気持ち悪くなってきた。お茶や黒糖飴で誤魔化しながらなんとか飲めたけど、できることならばもう二度と飲みたくない。でも僕のおなかの中は2リットルではきれいになりきれず、500ミリリットルの追加を言い渡された。ひどい。あんまりだ。便を出したあと、何度も看護師さんを呼んで確認してもらうのもつらかった。むごい。
僕がこの検査を受けた総合病院は雰囲気はとても良かった。仕事上、大学病院ばかりこのところ見ていたので、過度のシステム化に暗澹たる思いを持っていたのだけど、まだこういう病院はちゃんとあるのだ。この病院の評判が良い理由がわかった。
でも最初に説明を受けた男の医者(かな? 内視鏡技師みたいな肩書きでもあるのだろうか。放射線技師みたいに。)の言葉はちょっと引っかかった。「トイレは4つありますからどれを使ってもいいですから。シンショウのを使ってもいいです。」と彼は云った。僕は一瞬、彼が何を云っているのかわからなかった。意味がわかってから、とてもとても嫌な気分になった。保健指導のお姉さんはとても良い感じだったからそれで帳消しにしてやる、と個人的に心を相殺した。
内視鏡検診じたいは何をされたのかさっぱりわからなかった。麻酔を注射されている最中に、僕はあっさりと完全に意識がなくなってしまったから。会社で経験者に聞いていたところでは、ぼうっとする程度で意識はあるということだったけど。僕はふだんあんまり薬とか飲まないので、効きすぎるのだろう。頭痛でもバファリン一錠でじゅうぶん効く。便利。
気づいたら待合室に寝かされていた。検診室から看護師さんに支えられて歩いてくる人たちを見ていたけど、僕もそうやって運ばれたのだろうか。ぜんぜん記憶がない。
ビーグル犬になった気分だ。
僕はいま医療系のデバイスに関わっている。ビーグル犬での動物実験も行った。それは「実験動物」と呼ばれる。ゲージの中で生まれ、ゲージの中で管理されて生育される。疾病もなく、余計な菌も持たない、どのような実験にもフラットなデフォルトな生体。それが「実験動物」。ビーグルは個体差が少なく、多産であるために、適している、と云われている。おとなしく人に従順である、とは云われていないけれど、それもあるだろうなと個人的には思う。
このことについて僕は多くを語りたくはないし、語る資格もない。
ただ、ビーグル犬になったようだ、と、思っただけだ。
最後に保健指導のお姉さんに自分の大腸内部の写真を見せられて説明を受けた。ここが肛門の近く。ここは小腸との繋ぎ目。どこも何も悪いところはない。
何故オレは良い感じのお姉さんと肩を寄せ合って自分の大腸内部を真剣に見つめているのだろう、とは考えないように努めた。来年は人間ドッグにしよう。きちんと実験動物になろう。
僕の職場には看護師を連れ合いにしている人がけっこういる。彼らは云う。「人だと思っていたら仕事にならない、と彼女たちはよく云うよ。」
たぶん、そのとおりだろう。









hilさんお久しぶりです。しばらくがんばれなくてご無沙汰しておりました。私も、潜血反応がでて、検査をしたことがあるのですが、そのとき何もなかったのでその検査以来何もしていません。しなきゃいけないのに、していない。hilさんの記事を見て、あぁ検査しなきゃなと思いました。検査の結果何もなかったとはいえ、hilさんもお大事になさってくださいね。
by みらの (2010-11-03 12:52)
みらの様
うええ。僕は何もないなら、なるべくあれは受けたくないよ。
ニフラックがもっと飲みやすくなったら考える。
京都はそろそろいい季節だね。
豆腐が食べたいな。
by hil (2010-11-04 11:50)